• 2025年5月20日

肥満治療について

肥満は様々な病気の引き金となることが指摘されており、世界的な問題となっています。また、なるべく早期の治療介入により将来的な合併症を予防することができることもわかっています。肥満治療はいまや世界的な流れとなりつつあります。

現在、本邦で肥満治療薬として認められているのはゼップバウンド®およびウゴービ®という薬剤です。どちらも週一回の注射薬です。どちらも比較的簡単に注射の仕方を覚えることができますし、注射時の痛みも思っているほどではないと評判です。

ただし、現時点でこの薬を使用するための制限が二つあります。一つは患者さんが以下の要点を満たすことです。

  1. 高血圧、脂質異常症または2型糖尿病のいずれかを有し、栄養士などによる食事療法・運動療法を6か月以上おこなっても十分な効果が得られなかった人。
  2. 上記1に加えて、BMIが27kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する人。
  3. 上記1に加えて、BMIが35kg/m2以上の人。

肥満だけではなく、高血圧などの併存症および半年以上の生活習慣指導歴が必要です。

もう一つは、処方する医療機関にも条件があることです。

  1. 日本糖尿病学会・内分泌学会・日本循環器学会いずれかの専門医がいること
  2. いずれかの学会の教育認定施設(専門医育成医療機関)であること
  3. 複数の医療スタッフ(特に管理栄養士による食事指導)による栄養・運動指導ができる体制が整っていること

当院では上記2の条件を満たしておらず、医療機関側の条件不足のため、保険診療でこれらの薬剤を使用することができないことになっています。(上記2の条件は暗に研修医などの教育機関としての性質を有する高度医療機関であることを示しています)。

現状、日本でウゴービ®やゼップバウンド®の治療を受けることはかなりハードルが高いと言えます。しかし、肥満を改善することで将来的な合併症が予防され、将来の生活の質が上がるのは間違いありませんので、BMIの条件を満たす可能性がある方は、一度ご相談いただければ、自費での本薬剤を使用した治療を受けていただくことは可能です。興味のある方はお気軽にご相談ください。

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